シンガポールで気をつけたい「手足口病」(HFMD)(2026年9月)

1.手足口病とは?

手足口病は、主に乳幼児に多いウイルス感染症です。日本では夏に流行しますが、一年を通して温暖なシンガポールでは通年発生しています。
主に、咳やくしゃみなどによる飛沫、唾液や水疱の内容物との接触、便を介した経口感染によって広がります。感染しても症状が出ない場合があり、また、回復後もしばらく便中にウイルスが排出されるため、感染を完全に防ぐことは容易ではありません。

 

2.主な症状と重症化への注意

多くは軽症で自然に回復しますが、まれに重い合併症を起こすことがあります。特にEV71(エンテロウイルス71)による感染では、神経系の合併症などがまれに起こり得ることがあります。
手足口病の主な症状は、

  • 発熱、喉の痛み
  • 口の中の潰瘍(口内炎)
  • 手のひら、足の裏、お尻などの発疹や水疱

です。

手足口病を疑わせる発疹、特に以下のような重篤な症状がある場合は早めに医療機関を受診してください。

  • 高熱や嘔吐が続く
  • ぐったりしている、反応が鈍い
  • 水分が取れず、尿が少ない
  • 強い頭痛やけいれん、体のピクつきがある
  • 呼吸が速い、苦しそう

手足口病を疑わせる症状があれば かかりつけ医やGP(一般診療のクリニック)で診察を受けるようにしましょう。シンガポールでは、手足口病と診断された患児は、水疱が乾燥するまで、または完全に回復するまで、あるいはMCの有効期限が終了するまで、自宅で休むようにアドバイスされています。

 

3.家庭でできる予防と看病

HFMDには、一般的に利用できる特効薬やワクチンはなく、手洗いなどの衛生管理が基本的な予防策です。

  • トイレやオムツ替えの後、食事の前は手洗いする
  • 食器を共有しない
  • おもちゃやよく触る場所をこまめに清潔にする
  • 口内炎が痛むときは、刺激の少ない食べ物や冷たい飲み物などで水分を確保する

手足口病を疑わせる症状があれば、お気軽にご相談ください。

References

  1. Singapore Ministry of Health (MOH) / Communicable Diseases Agency (CDA). Hand, foot, and mouth disease. Available at: https://www.cda.gov.sg/professionals/diseases/hand–foot-and-mouth-disease/
  2. National University of Singapore (NUS). Protection from hand, foot, and mouth disease. NUS Research Reports. Available at: Protection from hand, foot, and mouth disease