RSウイルス
RSウイルスは、急性呼吸器感染症を引き起こすウイルスで、1歳未満、特に6ヶ月未満の乳児、心肺に基礎疾患を有する小児、早産児が感染すると、呼吸困難などの重篤な呼吸器感染症を引き起こします。また、特に慢性呼吸器疾患等の基礎疾患を有する高齢者において、急性の重症肺炎を起こす原因となることも知られています(厚生労働省)。
当院では、ABRYSVOとAREXVYの2種類のワクチンが利用可能です。
ABRYSVOは妊婦さんも接種可能であることが特徴で、日本でも妊婦さんへの接種が始まっています。妊婦さんの母体で作られたRSウイルスに対する抗体が、胎盤を通して赤ちゃんに移行することで、生まれたあとの赤ちゃんの生後6ヶ月までのRSウイルス感染を予防します。
1. 出生から生後6ヶ月までの乳児におけるRSウイルスによる下気道疾患および重症下気道疾患を予防するため、妊娠32週から36週の妊婦に積極的に接種を行う。
2. 60歳以上の患者における、RSウイルスによる下気道疾患予防のために、積極的に接種を行う。
AREXVYは、高齢者向けのワクチンです。60歳以上で接種可能です。
60歳以上のRSウイルスによる下気道疾患の予防に対し82%以上の予防効果が報告されています。また、喘息、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性心不全、進行した肝疾患や腎疾患、慢性呼吸器疾患・肺疾患を有する60歳以上の患者において、RSウイルスによる下気道疾患に対し94%以上の予防効果が報告されています。
どちらのワクチンも、1回接種です。予約注文のワクチンとなっておりますので、ご希望の方はクリニックにお問い合わせください。