RSウイルスは咳・鼻水・熱などの”風邪症状”を起こす一般的なウイルスですが、このウイルスが怖いのは乳幼児が感染すると重症な症状を引き起こすことです。
大人や年齢の大きな兄弟姉妹が軽い風邪症状でも、それが小さい赤ちゃんにうつると重症化することがあります。
息ごらえ・ゼーゼー・胸がぺこぺこ凹むような苦しそうな呼吸をするなどがRSウイルスの肺炎に特徴的です。
息が苦しい時は入院になりますが、特効薬はありません。日本では真冬に流行します。
これまでは生まれつき重篤な病気を持った赤ちゃんにRSウイルスの流行期に月に1回免疫グロブリン注射をすることが予防として行われていましたが、妊娠中の母親に接種し、生まれたばかりの赤ちゃんを6か月間RSウイルスから守るワクチンが打てるようになりました。シンガポールでも話題になっています。
2種類のワクチンが発売になり、そのうち1つAbrysvoが妊婦さんの接種が可能です。妊娠32-36週に接種します。
また同様に重症化の恐れがある60歳以上にも接種が勧められています